ビタミンB2
★肌や粘膜の健康維持
ビタミンB2は、細胞の再生や成長を促進するはたらきのあるビタミンで、健康な皮膚、髪、爪をつくります。そのほか、脂質の代謝を促進し、糖質の代謝にも関係しています(肥満予防)。ビタミンB2が不足すると、脂質の代謝がスムーズにいかず、エネルギーになりにくくなります。また、ビタミンB2は粘膜を保護するはたらきもあるので、不足すると口内炎、口角炎、目の充血、角膜炎などを起こします。
★肥満予防
ビタミンB2には、過酸化脂質を分解する働きがあるのでこれら症状を予防することにもつながります。動脈硬化のおもな要因である血中脂質の中性脂肪とコレステロールを減らす働きもあるのであわせて動脈硬化予防には効果的です。ちなみに過酸化脂質も血中脂質のひとつです。
日本人はB2不足になりがちです。
ビタミンB1
★慢性疲労・ストレスの救世主
ストレス社会の現代には特に、なくてはならないビタミンです。ビタミンB1のはたらきは、ごはんやパン、砂糖などの糖質を分解する酵素を助け、エネルギーにかえていくことです。ビタミンB1が不足すると、糖質のエネルギー代謝が悪くなり、疲れやすくなったり、さらには手足のしびれ、むくみ、動悸などといった症状が出てきます。
ビタミンB1が不足する⇒エネルギー生産が滞る。疲労物質が蓄積。
★ビタミンB1は直接、脳の神経伝達物質を正常値に
糖質は身体だけではなく脳や神経のエネルギー源でもあるために、ビタミンB1が不足することで、集中力がなくなったり、イライラが起こったりします。
運動神経の低下、集中力の低下などを招きます。
★タンパク質合成に働く
ビタミンB6が不足するとタンパク質が十分に再合成できなくなり、体の組織の形成、維持に悪影響を及ぼしてしまいます。その結果皮膚炎や口内炎などを引き起こすのです。
エネルギー代謝を助ける
たんぱく質は体の筋肉や皮膚などの組織を形成する以外に、エネルギーとしても利用されます。本来エネルギーは脂質や糖質を利用して作るのですが、これらが不足した場合はたんぱく質が利用されます。筋肉などのたんぱく質をアミノ酸へと分解し、さらにアミノ酸をTCA回路と呼ばれるエネルギー代謝に必要な回路に組み込むためにもう一段分解する必要があります。このときに必要な酵素の働きを助けるのがビタミンB6です。ところで、たんぱく質のエネルギー化にもいくつか問題があります。まずは体内の筋肉などを構成するたんぱく質を利用するので当然それらはもろくなってしまいます。また代謝によって尿素などの有害物質を排出してしまいます。糖質や脂質のエネルギー代謝では有害な物質は発生しないので、糖質、脂質、たんぱく質とバランスよくとることが大切です。
赤血球の合成の手助け
ヘモグロビンが不足すると体が酸欠状態になって貧血を引き起こします。不足する要因としてヘモグロビンの主成分である鉄分の不足が第一に考えられます。しかし鉄分が十分でもへモグロビンが不足することもあります。ヘモグロビンの合成にはたんぱく質も必要で、たんぱく質の再合成に必要なビタミンB6の不足が原因です。鉄分や銅などヘモグロビンの基になる栄養素と同時にビタミンB6もしっかりととることが大事です。
神経細胞の興奮による症状を抑える
刺激により興奮した神経細胞を抑える働きのある神経伝達物質、この合成にかかわるのがビタミンB6です。不足すると不眠症や、神経過敏、神経炎、こむら返り、足のしびれなどの種々の症状を引き起こします。
免疫機能を健全に保つ
免疫反応をつかさどる免疫グロブリンによって免疫反応がコントロールされています。免疫グロブリンを作るたんぱく質、その再合成にかかわるビタミンB6が不足すると免疫グロブリンの働きも弱まり、正常な免疫反応を取れなくなってしまいます。アトピー性皮膚炎や、じんましん、湿疹、花粉症などのアレルギー症状も、過剰な免疫反応が原因としてあげれます。ビタミンB6不足を解消することが免疫反応の正常化につながります。
葉 酸
葉酸が不足すると、体調にどのような変化が現れるのだろうか。
葉酸不足は、悪性の貧血(巨赤芽球性貧血=DNAの合成障害が原因で起こる貧血)、口内炎、食欲不振、舌炎、下痢、顔色が悪い、などの症状が現れる。
さらに、重要視されているのが妊婦の葉酸不足。とくに、妊娠初期(4週〜12週)は胎児の細胞分裂がさかんな時期であり、この時期に葉酸不足を起こすと胎児に神経障害が起こりやすくなるといわれているのだ。